売れるUdemyコースの企画・カリキュラム設計|コンセプトからカリキュラムまで

テーマが決まった。さあ撮影だ。

…と、ここで急いでカメラの前に座るのは、実はよくある失敗パターンです。

企画を練らずにいきなり撮影を始めると、途中で「この話、もう前に言ったっけ?」「次に何を話せばいいんだろう」と迷子になります。

結果、内容が重複したり、話が脱線したり、レクチャー編集で頭を抱えることになったり。受講生にとっても講師にとっても不幸な結果になります。

僕自身、オンライン講座の制作自体は10年以上やってきましたが、途中で制作が止まってしまう方の多くは「企画が甘い状態で撮影に入った」ケースです。逆に、企画段階でしっかりと設計図を描いた方は、撮影がスムーズに進み、完成までたどり着ける確率が格段に高い。

この記事では、Udemyコースの企画からカリキュラム設計までの具体的な手順を解説します。

ターゲットの設定、コンセプトの作り方、カリキュラムの組み立て方、そしてUdemy特有の審査基準まで。設計図さえできれば、撮影は迷わず進められるようになります。

目次

ターゲットを定義する:「誰のためのコースか」を決める

企画の最初にやるべきことは、「このコースは誰のためのものか」を明確にすることです。

これを曖昧にしたまま進めると、内容がぼやけます。初心者にとっては難しすぎて、経験者にとっては物足りない。誰にも刺さらないコースができあがります。

レベルで対象者を絞る

最もシンプルで効果的なターゲティングの方法は、受講生のレベルで絞ることです。

Udemyのコースは大きく3つのレベルに分かれます。

初級(入門):そのテーマに初めて触れる人向け。ゼロから始めて、基本的な操作や概念を理解できるようにする。Udemyで最も需要が大きいのはこのレベルです。

中級(実践):基本は分かっている人が、実務で使えるレベルに引き上げるためのコース。具体的なプロジェクトやケーススタディを通じて学ぶ形式が多い。

上級(応用・専門):すでに実務経験がある人が、さらに高度なテクニックや専門知識を学ぶためのコース。対象者は少ないが、単価を高く設定しやすい。

初めてコースを作る場合、僕は初級向けのコースをおすすめしています。

対象者が最も多いですし、コースの構成を考えやすいこと(ゼロからゴールまでの順序が自然に決まる)、そして受講生のフィードバックから次のコースのヒントが得られるからです。

ペルソナを1人だけ設定する

レベルを決めたら、もう少し具体的に対象者をイメージしましょう。

マーケティングでは「ペルソナ」と呼ばれますが、難しく考える必要はありません。

やるべきことはシンプルで、「この人のためにコースを作る」という1人を具体的に思い浮かべることです。

たとえば、Notion入門コースを作るとして、こんなペルソナを設定してみます。

田中さん(32歳)。IT企業の営業職。チーム内のタスク管理がバラバラで、毎日の業務に追われている。Notionの存在は知っているが、実際に使ったことはない。「Notionを導入すれば業務効率が上がりそう」と漠然と思っているが、何から始めればいいか分からない。

こうして1人を具体的に想像すると、コースの内容が自然と定まります。

「この人に何から説明すべきか」「この人が最も知りたいのは何か」「この人が挫折しそうなポイントはどこか」。

すべてがこのペルソナを起点に判断できます。

注意点として、ペルソナは実在の人物であるのが理想です。過去に相談を受けた人、友人、同僚など、実際に顔が思い浮かぶ相手をモデルにしてください。架空の人物だと、どうしても都合のいい設定を作ってしまい、現実とずれることがあります。

ターゲット設定でやりがちな失敗

コースクリエイターを育成してきた中で、ターゲット設定における典型的な失敗パターンが3つあります。

1つ目は「みんなに届けたい」症候群です。対象者を絞ることへの恐怖から「初心者から上級者まで」と設定してしまう。結果、誰にとっても中途半端なコースになります。

2つ目はペルソナの固定化です。一度設定したペルソナを家宝のように守り続けてしまう。コースを公開して受講生のフィードバックが集まったら、ペルソナも実際の受講生に寄せていくのがベストです。

3つ目は自分と同じレベルの人を想定してしまうこと。自分の知識レベルが高い人は、初心者の「わからなさ」を想像しにくい。対策としては、実際に初心者に話を聞くか、自分が初心者だった頃の思考、感情を思い返すことです。

コンセプトを作る:「何を」「どう変える」コースなのか

ターゲットが決まったら、次はコースのコンセプトを定義します。

ここで言うコンセプトとは、コースタイトルのことではありません。もっと根本的なもの、つまり「このコースは受講生をどう変えるのか」という変化の約束です。

コンセプトとタイトルは別物

多くの講師が最初にコースタイトルを考え始めますが、順番が逆です。

まずコンセプトを固めて、そこからタイトルを導き出す。この順番を守ると、コースの軸がぶれなくなります。

コンセプトとは「受講前の状態 → 受講後の状態」を定義したものです。具体的には、次の形で一文にまとめます。

「(ターゲット)が、このコースを受講することで、(受講前の状態)から(受講後の状態)になる」

たとえば:

「Notion未経験の会社員が、このコースを受講することで、チームのタスク管理をNotionで一元化できるようになる」

「Excel初心者の経理担当者が、このコースを受講することで、月次レポートの作成時間を半分に短縮できるようになる」

この「変化の約束」が明確であればあるほど、コースの内容に何を入れて何を入れないかの判断がしやすくなります。

変化の約束を具体的にする

コンセプトを作るときの最大のポイントは、具体性です。

「Pythonが使えるようになる」では漠然としすぎています。「Pythonを使って、Webサイトから自動で価格データを収集し、Excelに出力できるようになる」まで具体的にする。受講生がコースを終えたとき、「何ができるか」を映像としてイメージできるレベルの具体性が理想です。

この変化が具体的であればあるほど、コースの価値が伝わりやすくなります。受講生は「知識を得たい」のではなく、「できるようになりたい」のです。コンセプトの時点で「できるようになること」を明確にしておきましょう。

コンセプトが固まったら、それをもとにコースタイトルとサブタイトルを作ります。タイトルにはターゲットとなるキーワードを含め、サブタイトルではコンセプト(変化の約束)を端的に伝える。

Udemyではタイトルとサブタイトルの両方が検索対象になるので、SEOの観点からも重要です。

カリキュラムを設計する:逆算式で組み立てる

コンセプトが決まったら、いよいよカリキュラムの設計です。

ここでは僕が実際に使っている「逆算式」のカリキュラム設計法を紹介します。

逆算式カリキュラム設計とは

一般的な発想では「まず基礎を教えて、次に応用」と順番に積み上げていきますが、僕のおすすめはゴールから逆算する方法です。

手順はこうです。

Step 1:コンセプトで定義した「受講後の状態」を書き出す
Step 2:その状態になるために必要なスキルや知識をすべてリストアップする
Step 3:リストアップした項目を「知らないと先に進めない」順に並べ替える
Step 4:並べ替えた項目を5〜8個のセクション(大きなまとまり)にグルーピングする
Step 5:各セクション内を3〜7個のレクチャー(個別の動画)に分解する

この方法のメリットは、「ゴールに必要ないもの」を自然に排除できることです。

積み上げ式だと「あれも教えたい、これも入れたい」と内容が膨らみがちですが、逆算式なら「これはゴールに必要か?」という判断基準で取捨選択ができます。

6セクション構成のテンプレート

初めてカリキュラムを設計する方のために、僕が多くのコースで使っている6セクション構成のテンプレートを紹介します。もちろん、テーマによってアレンジしてください。

セクション1:イントロダクション
コースの全体像、学ぶ内容、受講後に得られる成果を伝える。受講生のモチベーションを高める役割です。1〜3レクチャー程度で簡潔に。

セクション2:基礎知識・環境準備
ツールのインストールや基本概念の説明など、コースを進めるための前提条件を整える。ここを丁寧にやっておくと、後のセクションで「ついていけない」受講生が減ります。

セクション3:基本スキルの習得
コアとなるスキルや操作方法を学ぶセクション。ハンズオン形式で、受講生が実際に手を動かしながら進められる構成がベストです。

セクション4:実践・応用
基本スキルを使って、実際のプロジェクトや課題に取り組む。ここがコースの「山場」であり、受講生の満足度に最も影響するパートです。

セクション5:よくある問題と解決策
実際に作業を進める中で直面しがちなエラーやトラブルへの対処法。これがあるとないとで、受講生の体験が大きく変わります。「そこが知りたかった!」というレビューがつきやすいセクションです。

セクション6:まとめと次のステップ
コースの振り返りと、さらに学びを深めるための方向性を示す。ボーナスレクチャーもここに配置します。

1レクチャーの長さの目安

各レクチャーの長さは5分〜15分を目安にしてください。Udemyの受講データから見ても、この範囲のレクチャーが最も視聴完了率が高い傾向があります。

20分を超えると受講生の集中力が落ちます。30分以上のレクチャーは、よほどの理由がない限り避けたほうがいいでしょう。長くなりそうな内容は、2〜3本のレクチャーに分割してください。

一方で、2〜3分の極端に短いレクチャーが連続するのも、受講体験としてはあまり良くありません。再生ボタンを何度もクリックするのは地味にストレスになります。小さすぎる項目は統合することを検討してみてください。

コースの総尺の目安

Udemyの最低要件はコース総尺30分以上ですが、現実的には2〜5時間のコースが売れやすい傾向にあります。

1時間未満だと「ボリュームが少ない」と感じる受講生が多く、10時間を超えると「長すぎて完走できない」という声が増えます。初めてのコースなら、3時間前後を目安にすると、制作負荷と受講生の満足度のバランスが取れます。

ただし、これは目安であって絶対的な基準ではありません。大切なのは「コンセプトで約束した変化を届けるために必要な長さ」であることです。無理に引き延ばしたり、大事な内容を削ったりする必要はありません。

Udemy固有の注意点

カリキュラムが設計できたら、Udemyならではの要件も押さえておきましょう。

審査要件を満たす設計

Udemyではコース公開前に審査があります。主な要件は以下の通りです。

  • コースの総尺が30分以上
  • 5レクチャー以上で構成
  • 音声品質が一定水準を満たしている
  • 映像解像度が720p以上

カリキュラム設計の段階でこれらを意識しておけば、審査で問題になることはまずありません。

特に「5レクチャー以上」はかなり低いハードルなので、普通にカリキュラムを組めば自然とクリアできます。

メンテナンスを前提とした設計

Udemyのコースは公開後に内容を更新できます。これは大きなメリットですが、同時にメンテナンスのしやすさも考慮してカリキュラムを設計すべきです。

具体的には、ツールの画面操作を見せるレクチャーは、他のレクチャーと独立させておくのがおすすめです。

ツールのUIは頻繁に変わります。操作画面を見せるレクチャーが概念の説明と一体化していると、UIが変わるたびにレクチャー全体を撮り直す必要が出てきます。操作説明と概念説明を分けておけば、画面が変わった部分だけを差し替えられます。

また、時事的な情報(「2026年現在の仕様では〜」のような表現)は、レクチャーの冒頭や末尾にまとめておくと、更新時に修正しやすくなります。

企画書として書き出す

ここまでの内容を、実際にドキュメントとして書き出しておくことを強くおすすめします。頭の中だけで設計していると、撮影中に「あれ、ここどうするんだっけ」となります。

最低限、以下の項目を1枚のドキュメントにまとめてください。

  • ターゲット(ペルソナ)
  • コンセプト(変化の約束)
  • セクション一覧と各セクションの概要
  • 各セクションのレクチャー一覧
  • 各レクチャーの想定時間

これが撮影に入る前の「設計図」になります。

設計図があれば、迷いなく進められるので、制作期間も大幅に短縮できます。

まとめ:設計図があれば、コース制作は迷わない

この記事では、Udemyコースの企画からカリキュラム設計までの手順を解説しました。

流れを整理すると、まずターゲットを「レベル」と「ペルソナ」で具体化する。

次にコンセプトとして「受講前→受講後の変化」を一文で定義する。

そしてゴールから逆算してカリキュラムを組み立て、5〜8セクション、各3〜7レクチャーの構成に落とし込む。

最後にUdemyの審査要件とメンテナンス性を確認する。

この設計図さえ作れば、撮影は「あとは録るだけ」の状態になります。企画に時間をかけることは、遠回りに感じるかもしれません。でも実際には、企画が甘いまま撮影に入って途中で止まるほうが、よほど時間のロスが大きいのです。

カリキュラムが完成したら、次は各レクチャーのスライドと台本の準備に進みましょう。

企画書テンプレートを使って、すぐにカリキュラムを作りたい方へ

無料で受け取れる特典セットに、オンラインコース制作の企画書テンプレートが含まれています。この記事で解説したターゲット設定、コンセプト、カリキュラム構成をそのまま埋めていけるフォーマットです。

企画段階で全体のゴールを見据えておくと、カリキュラムの方向性がより明確になります。

オンライン講座販売を始めたい方へ!

無料でウェビナー動画と特典を受け取ってください

✔︎ オンラインでストック収益を作る方法

✔︎ 特典①:効果実証済みのファネルテンプレ

✔︎ 特典②:オンライン講座の秘伝の企画書

目次