この記事はPodcastの書き起こしです
こんにちは、滝沢直人です。
先週は「普段使いのツールをマネタイズする方法」についてお話ししました。
Claude講座制作の実体験を通して、特別なスキルがなくても、普段使っているツールを体系化するだけで価値ある講座を作れるという話でしたね。
今週は、その次のステップとして「競合だらけの市場で選ばれる講座の作り方」についてお話ししていきます。
実際、オンライン講座を作ろうと思ったときに、多くの人が「もうこのジャンルは講座がいっぱいあるから無理だ」と諦めてしまうことがあります。
でも実は、競合が多い市場でも、正しい戦略を使えば新規参入でも十分に売れる講座を作ることができるんです。
今日はその具体的な方法について、事例を交えながらお話ししていきます。
競合だらけの市場の現実
まず最初に、今のオンライン講座市場がどれだけ競争が激しいかという話をしておきます。
例えば、UdemyでAI関連の講座を検索してみると、1000本以上の講座が出てきます。
「プログラミング」で検索すれば数千本、「Excel」でも数百本の講座があります。
これだけ見ると、「もう参入する余地なんてないじゃん」と思ってしまいますよね。
でも、ここで諦める必要は全くありません。
なぜなら、競合が多いということは、それだけ需要があるということでもあるからです。
そして、競合が多い市場でも、正しい差別化ができれば確実に売れる講座を作ることができます。
実際、僕も今年に入ってからClaude講座を作りましたが、AIツール系の講座は本当にたくさんある中で、しっかりと受講生を集めることができています。
「誰でも向け」講座が売れない理由
多くの人が講座を作るときに陥ってしまう大きな間違いがあります。
それは「できるだけ多くの人に向けて講座を作ろう」と考えてしまうことです。
「幅広い人に売れた方が売上も上がるだろう」という発想ですね。
でも実は、これが講座が売れない最大の原因なんです。
レストランで考えてみよう
これを分かりやすく説明するために、レストランの例で考えてみましょう。
もしあなたの目の前に2つのレストランがあったとします。
1つ目は「イタリアン、和食、フレンチ、中華、なんでもあります!」というお店。
2つ目は「和食専門店」です。
あなたが和食を食べたいと思ったとき、どちらのお店を選びますか?
ほとんどの人は和食専門店を選ぶと思います。
なぜかというと、「和食専門店の方が美味しい和食が食べられそう」と感じるからです。
何でもあるお店は、一見すると便利に思えますが、実際には「どれも中途半端なんじゃないか」と感じてしまうんです。
講座でも同じことが起きる
オンライン講座でも全く同じことが起きます。
例えば、「Excel初心者から上級者まで対応!誰でも使える講座」というタイトルと、「営業マンのためのExcel効率化講座」というタイトルがあったとします。
営業の仕事をしている人なら、間違いなく後者を選びますよね。
なぜなら、「この講座は自分のためのものだ」と感じるからです。
一方で、「初心者から上級者まで」という講座を見ると、初心者は「上級者向けの内容もあるなら難しそう」と思うし、上級者は「初心者向けの内容もあるなら物足りなそう」と感じてしまいます。
結果として、誰からも選ばれない講座になってしまうんです。
ターゲットを絞ることの威力
では、ターゲットを絞ることで、どんな効果があるのでしょうか?
「この講座は私のためだ」と思ってもらえる
ターゲットを明確にすることで、そのターゲットに当てはまる人に「この講座は私のためのものだ」と思ってもらうことができます。
これはマーケティングでいうところの「ペルソナ設定」ですね。
具体的な人物像を想定して、その人に向けて講座を作ることで、メッセージが響きやすくなります。
実例:Notion講座の成功
実際、僕のNotion講座も、この戦略で3000名以上の受講生を集めることができました。
Notionも競合が多いツールですが、「誰でも使える」ではなく、もう少し具体的なターゲットを意識して講座を作ったことが成功の要因だったと思います。
ターゲットを絞ることで、口コミも生まれやすくなります。
「営業の人にオススメの講座があるよ」みたいに、具体的に紹介しやすくなるんです。
競合分析の実践方法
では、競合が多い市場で差別化を図るためには、どうやって競合分析をすればいいのでしょうか?
まずは上位講座をチェック
まず最初にやるべきことは、同じジャンルの上位講座を5-10本チェックすることです。
「上位講座」というのは、検索結果で上に出てくる講座や、受講生数が多い講座のことですね。
これらの講座がなぜ売れているのかを分析することから始めます。
2つの視点で分析する
競合分析をするときは、2つの視点を持つことが大切です。
1つ目は「受講者の不満点」を見つけること
既存の講座のレビューを読んで、受講者がどんなことに不満を感じているのかをチェックします。
「もう少し実践的な内容が欲しかった」 「初心者には難しすぎた」 「説明が早すぎてついていけなかった」
こういった不満点を見つけることで、自分の講座ではその部分を改善することができます。
2つ目は「満たされていない需要」を探すこと
既存の講座では扱っていないけれど、実際にはニーズがありそうな内容を探します。
例えば、AI講座はたくさんあるけれど、「マーケター向けのAI活用講座」は少ないかもしれません。
こういった満たされていない需要を見つけることで、競合の少ない分野で講座を作ることができます。
ギャップを埋める講座を作る
この2つの視点で見つけたギャップを埋めるような講座を作ることで、競合との差別化を図ることができます。
既存の講座の不満点を解消し、まだ満たされていない需要に応える講座を作れば、選ばれる可能性が高くなります。
実際の差別化戦略例
では、具体的にどんな差別化戦略があるのか、いくつか例を挙げてみます。
AIツールでの差別化
例えば、AI関連の講座を作る場合を考えてみましょう。
多くの講座がChatGPTを扱っているなら、あえてClaudeやGeminiに特化するという戦略があります。
ChatGPTが主流だからこそ、他のツールに特化することで差別化を図ることができるんです。
実際、僕がClaude講座を作ったのも、この戦略の一つでした。
対象者での差別化
同じツールを扱う場合でも、対象者を変えることで差別化できます。
「AI初心者向け」ではなく「マーケター向けAI活用」「デザイナー向けAI活用」「経営者向けAI活用」など、職業や立場で絞り込む方法です。
こうすることで、その職業の人にとって「まさに自分のための講座だ」と感じてもらえます。
教え方での差別化
同じ内容を教える場合でも、教え方を変えることで差別化できます。
理論中心ではなく実践中心にする、一般的な事例ではなく特定の業界に特化した事例を使う、などの方法があります。
先取り戦略
まだ競合が少ない分野を先取りするという戦略もあります。
新しいツールやサービスが出てきたときに、いち早く講座を作ることで、そのジャンルの第一人者になることができます。
ただし、この場合は将来性を見極める目が必要になります。
まとめ:差別化の3つのポイント
今日お話しした内容をまとめると、競合だらけの市場で選ばれる講座を作るためには、以下の3つのポイントが重要です。
1. 誰に向けて:ターゲットの明確化
「誰でも向け」ではなく、具体的なターゲットを設定する。
営業マン、マーケター、デザイナーなど、職業で絞り込んだり、初心者、中級者など、レベルで絞り込んだりする。
2. 何を特化するか:内容・ツールの絞り込み
すべてを詰め込むのではなく、特定の分野や特定のツールに特化する。
専門性を高めることで、そのジャンルの専門家として認識してもらえる。
3. どんな価値を提供するか:競合との違いを明確に
競合分析を通して、既存講座の不満点や満たされていない需要を見つけ、それを解決する価値を提供する。
この3つのポイントを意識することで、競合が多い市場でも選ばれる講座を作ることができます。
本日も最後までお聞きいただき、ありがとうございました。
それでは、また来週お会いしましょう!